相談者の中に独立行政法人福祉医療機構って何?って感じの方がいるので今日は、このテーマで書いていきたいと思います。
独立行政法人福祉医療機構を説明するときに、私の中で、勝手にイメージしていることの中で大きく言って4点の役割を挙げられると思います。
1つ目は、介護・福祉事業(高齢者・児童・障がい者など)の資金調達機能です。今はだいぶん変わったんでしょうけど、介護事業や障害福祉サービス事業を開業したい人が民間金融機関(銀行・信用金庫・信用組合など)から融資を受けたいときに難しいときに利用できるいい公的金融機関です。
金利も結構低利で貸してくれるので、民間の金融機関もそこの金利を意識して貸さないといけないのでなかなかいい働きをしてくれます。
しかし、融資を受けるのは、書類の作成で結構難しいです。これは、社会福祉法人だと、長期の借入を行なう場合は、所轄庁の認可が必要になりますが、この独立行政法人福祉医療機構の融資の場合は、この所轄庁の認可が不要になります。そのため、しっかりと審査されるからだと思います。
ただし、注意しないといけないのは、資金使途が設備資金に限られていることです。一部、経営資金として運転資金部分に相当する融資もありますが・・・。
2つ目は、従事する職員の退職金の積み立てを行なうことです。これは、社会福祉施設職員等退職手当共済法に基づいて行なわれています。
これは、従事する職員にとって非常にいい制度です。これは、介護事業等について該当しないのですが、その他の福祉事業については、国と都道府県と事業者で職員の退職金の負担を行うので働いている人にはいいですよね。本人の負担がありません。社会福祉法人では、約9割がこの制度に加入しており、この制度に入っていない社会福祉法人は、ブラック社会福祉法人といってよいでしょうね。ただし、この制度に加入していなくても独自に退職金制度を設けているところもあるのでそこはホワイトです。しかしです。しかし、福祉医療機構の退職金制度に加入していない。独自の退職金制度を持っていない社会福祉法人は、統計では、10%を下回り、数%です。そんな社会福祉法人はブラック社会福祉法人と呼んでもいいと私は思います。所轄庁によっては、指導事項になっている部分でもあります。
3点目は、経営情報などの情報発信を行なってくれることです。
金融機関としての役割もあるので、そこで得られる情報は、介護・福祉事業としての経営情報としては、かなり精度の高い情報になります。その情報を活用することで、いい経営を行なう指標を提示してくれます。また、経営セミナーなどを積極的に行なっているので大変ためになります。介護・福祉事業の関係者は受けるべきセミナーがたくさんあります。さらには、昔は、主管課長会議などの情報が載っていてとても見やすかったんですが、私の記憶では、事業仕訳で厚生労働省の情報と重複しているので削減されました。しかし、その当時は、厚生労働省のホームページより見やすかったです。ただ、今では、厚生労働省のホームページも見やすくなりました。
4点目は、助成金を交付することです。
社会福祉振興助成事業として助成金の交付を行なってくれます。これは、都道府県などの事務局を通じて募集を行い採択されます。この助成は、ソフト事業に重点がある印象がありますね。
こんな感じでとってもいい組織なので、介護・福祉事業を行なっている事業者は、積極的に活用することをオススメします。