福岡の行政書士ビリーブ

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法人設立について(就労系障害福祉サービス)

2014年06月19日

 今回も障害福祉サービスについてもお話です。


 事業の申請を行なううえの要件として各都道府県条例によって、申請者を「法人とする。」となっています。


 これによって、元々事業をされている法人が、定款の目的を追加するか、新たに法人を設立することになります。

 今のところ、就労系の障害福祉サービス事業をしたい場合、私は、一般的に「NPO法人がいいですね」と答えています。(あくまでも一般的にです。)

 本当は、社会福祉法人がいいと言いたいところですが、社会福祉法人の認可の要件は非常に厳しくほぼ無理だと思います。

 そんな中で選択できる法人形態としては、株式会社などの営利法人、NPO法人などの非営利法人があります。

 そこで、なぜNPO法人かというと、1つ目は、今のところですが、国からの施設整備などの補助金を除いて民間財団法人の補助金は、非営利法人に限定されるところが多いです。

 国が、営利、非営利を問わず、法人に事業指定を認めていることから国は補助金の対象を営利、非営利で区別していません。

 しかし、今のところ、先日も書いた日本財団さんやみずほ福祉助成財団さんなどは非営利法人を支援の対象にしています。

 ただ、これから国の方針が区別しないので、民間財団さんが営利・非営利で区別しない時期がくるかもしてません。また、一方で、国とは違う民間財団のカラーをだすために区分を続けるかもしれません。

 これは、今のところ私もわかりません。

 2つ目は、就労系であれば、就労系の事業所で組織する、社会就労センター(セルプ)や授産施設協議会(授産協)、きょうされんなどの団体があります。

 この団体に加入するためには、今のところ非営利法人であることが求められる ことがあります。ただし、先ほどの国の方針の関係で徐々に変わっていますし、現在は授産施設そのものが、ほとんどなくなったので団体の名称自体の変更も検討されています。

 この団体、特に九州地方であれば、就労系障害福祉サービス事業所は、授産施設協議会に加入した方がいいと思います。(これはあくまでも私の見解です)

 九州授産施設協議会は、全国でも非常に活動が活発で、年に1回の研究大会では、厚生労働省の担当者が、制度の説明、今後の動向を含めて、行政説明として講演を行ないます。また、その後の交流会でその官僚の人たちとも意見交換ができます。

 行政説明は、最新の情報であり、今後の動向を把握する上で本当に有意義です。

 団体に加入することにより最新の情報を入手することができます。

 官僚だけではなく、都道府県・市町村の担当者、あるいは、会員同士でも意見交換ができます。

 会員同士の意見交換もかなり重要で、監査対策、法令通達の解釈、行政に対する愚痴など話し出せばきりがありません。

 こう書くと、授産協の回し者と言われそうですが、「はい、そうです。回し者です。」と言っても過言ではありません(笑)。

 他の団体さん、すみません。と言っても他の団体さんもがんばっておられます。

 授産協は、今のところ社会福祉法人やNPO法人等でしか入会できないのです。 

 そのため、NPO法人の法人設立をして事業所指定を受けることをオススメします。

 しかし、NPO法人が万能かと言うとそうでもありません。

 NPO法人は、会員などを基礎とした法人形態なので、企業統治といったときに会員さんと執行部が対立することも考えられます。

 その点、営利法人の出資や株式、持分などによる法人の支配は安定性が有ります。

 また、NPO法人は、認証や事業報告など行政の監督に服する部分も多くあります。

 さらに、今後の状況では、障害福祉サービス事業を行なううえで上記したメリットがなくなるかもしれません。

 いろんな状況を深く検討し、法人形態を検討することが重要だと思います。

 法人形態を検討して、法人設立を行い、指定申請を行なう。

 このプロセスが必要です。

 弊所では、NPO法人設立の業務も行なっておりますので

 お気軽にお問い合わせください。